エスティマの守護騎士たるシグナムが先行して敗れた一報を聞き、クーパーは心の中で舌打ちを放った。
――役立たず。だがそうは思っても、見た目からして子供の彼女に、大人シグナムを打ち破れというのは酷な話だった。
本局のフェイトの執務室に、フェイト、クーパー、ウェンディにアルフ、そしてリインが揃う。
はやては休んでいるし、エスティマはそれに付き添っている。いくら戦力になるといえど、
女の今際の際に戦えというのも酷な話だろう。フェイトの配慮で、現段階では戦力と見なされていない。
シグナムは、医療室。
「しのごも言ってられないから、ヴォルケンリッターは各個撃破でいこうと思う。
リインさんは、アルフ、クーパー、ウェンディさん、それに私とリインさんのユニゾンで出る。
一人に対して全員で出て、一気に抑える。……時間が無い事を、全員忘れないで」
もとより、何もしなければ収集は完了され闇の書は発動するのだ。はやての子の命も惜しいが、
指を咥えていればはやての命までも脅かされる羽目になる。それだけは、何があっても避けたい
フェイトだった。はい、はいとウェンディが挙手する。
「5対1っすか?」
「うん。卑怯と思われてもそれでいく。こっちまで、正攻法がメインの騎士流儀に則る必要もないしね。
一人を一人を、一気に攻めて一気に片付ける。ヴォルケンリッターが現れ次第、その方法でいくけど異論がある人」
「はーい、ここに一人陸戦君がいるんスけど、空戦になったらどうするんすか?」
陽気な、ウェンディだった。
「ウェンディさんがライディングボードに乗せてあげてよ」
そして厄介払いだった。
「了解っス。……落っこちたらミンチっすね。クリボー」
上から目線と皮肉の目線がぶつかる。
「…そうならないように願うよ」
「リインさんも、大丈夫?」
唯一、他世界勢をフェイトは気遣った。ユニゾンデバイス、
というこれまでに出会ったことも無い希少な存在で、非常に頼りにしているフェイトだった。
「はいです!」
元気なお返事を頂き、うん、とフェイトは頷いた。
「それじゃ、ヴォルケンリッターが現れ次第動くよ。それまでは各自自由行動。
ただし、シグナムみたいに単独先行だけはやめてね。これ以上の人員の増加も削減もできないんだから」
ということだった。ちなみに前回の闇の書のヴィータ、それから高町なのはを招聘しようとしたが、
具合がうまくいかずに参加できないでいる。戦力的には5対4と悪くは無いが、有耶無耶に戦力は削りたくは無かった。
ミーティングルームから、各々が出て行く。
一人残ったフェイトは端末を確認するとエスティマから何の連絡も無いことを確認し、落胆と安堵が織り交ざった気持ちになる。
八神はやてに対して、どのような決断を下すのか。想像もできない苦しみだろうと自分に似ている男を察した。
フェイトもまた、端末を閉ざしてミーティングルームを後にする。
対ヴォルケンリッターの作戦は功を奏し、滞りなく進む。出現したシグナム、次にヴィータ、と捕えていく。
日が過ぎていけば、残りの騎士達も完了するだろう。
フェイトは、リインの力に驚きを覚えながらも過ぎていく日々に億劫な気持ちを覚えざるを得なかった。
そろそろ、第97管理外世界では雪が降り始める季節になっていた。悲しみと、哀愁が漂う寒い日和。
そして、じっと寒さに堪える男がいた。
八神はやてに付き添い、状況を知りながらも動かぬ獣。合理的かつリアリストの男は時に感情的になるが、
まだその時ではなかった。
「はやて」
「…………」
第97管理外世界、日本。ヴォルケンリッターの為にと借りていたレンタルハウスが、二人の家となっていた。
エスティマの声に反応し、布団で横になっていたはやてはゆっくりと眼を開いた。僅かに頬がこけているように見える。
痩せていた。ふくよかだった彼女が、こうも衰弱する姿を見るとどうにもやりきれない気分になった。
胸が痛む。子が闇の書の主となったからといって、はやてに直ぐ様の害が出るわけではない。
だが、食欲を失い、食べる事を拒んだはやては日に日に痩せ衰えていく姿を晒し、それは顕著に現れていた。
エスティマは、無理に笑顔を作った。
「おかゆ、作ったんだ。少しでもいいから、食べないか?」
言葉どおり、エスティマの手には湯気立つ粥が皿に盛られていたがはやてもまた、力無く笑った。
「……ごめんな」
そして、いつも言う事は同じ。
「食欲無くて、食べれへんのや」
そう言われると、無理に食えと言えるほどエスティマは強情な人間でもなかった。
力無く返事を返すしかない。
「そうか」
皿を下げるのも億劫になって、布団の傍に腰を下ろす。静寂が二人に寄り添い、静けさが場に満ちる。
今、愛する人が死へと一歩、また一歩と近づいていく可能性を考えると、やりきれない気持ちになる。
病気、事故、事件、人の死は常に唐突だ。
赤子が闇の書の主となり、それを守ろうとするはやての意思が見え隠れし、
共倒れになってしまい置いていかれることを思えばやりきれなかった。だが、シグナムに答えられなかったように打つ手はなし。
されど、はやての傍を離れる気にもならなかった。
「なぁ……」
掠れた声で、呼びかけられる。
「ん……?」
極力弱気を表に出すまいと、エスティマは取り繕った。それしか、
今できることはない。
「フェイトちゃん達の手伝い、行ってもええんやで……?」
そんなことを儚げに言われて、虚を突かれたがどうしようもなかった。
「馬鹿、オレははやての傍にいたいんだ。ずっと、はやてと一緒にいたいんだ」
布団の中のはやての手を毛布の上からそっと抑えた。言葉はなくいかないでくれという弱気な男の悲痛なメッセージに、
はやてはそっと、微笑んだ。
「女冥利に、尽きるなぁ……」
「馬鹿」
身を、乗り出しはやての唇にそっと口付ける。この世界に来てから、幾度と無く交わした口付けだが
以前のように、艶のある女の唇ではなくなっている。食べれば、まだ変わるかもしれないというのに。
間近で見る女の瞳の直視に堪えきれず、逸らしてしまう前に唇を離した。そして、苦し紛れに言った。
「愛してる……愛してるよ。だから、だから………っ」
震えたエスティマの声が、続くことは無い。俯き、必死に涙を流さんと堪える姿を静かに見つめるはやては、
布団から手を出して、そっとエスティマの手に重ねてみせた。
「ありがとうな、私は、世界で一番幸せや」
「…………」
そんな言葉を言われて、傍に居る以外、エスティマには何もできなかった。
男が、たった一人の女の存在でここまで弱くなるとは思ってもみなかった。自分の無謀さ、
そして周囲にかけていた心配を省みれば閉口せざるを得ない。無常な沈黙が流れた。二人の手は力無く繋がっている。
それでもまだ、温もりがある。それを失いたくないとばかりに握り返す力は、震えていた。
それがどちらだったかとは言わない。二人は、ずっと傍に居続けた。誰かがレイプされてる時新たな命が生まれ誰かが死ぬ、
そんな世界の様相と同じく、エスティマが悲観にくれている間にヴォルケンリッターとの戦いも進んでいた。
シャマルを抑え、最後の相手を鹵獲しようと躍起になっていた。
「ウェンディ! アルフ! 挟撃!」
「了解っス!」
「あいよ、遅れんじゃないよ!」
「その言葉、そっくりそのままお返しするっスよ!」
閉ざされた広域結界が張られた中で、ザフィーラを追い詰めていく。
ちなみに、ウェンディのライディングボードの上にクーパーはいなかった。シグナム戦で冗談抜きに振り落とされ、
空戦の場合は援護に回っている。本人曰く、もう二度と乗らないとの事。
「てぇえぉおぁぁぁぁあああ!!!!!!!」
最後の牙城とも言うべき、ザフィーラの咆哮が掲げられた。投降しろというのを拒み、なおも戦いは続く。挟撃を鋼の楔で弾き、
突撃してきたユニゾンフェイトに肉薄する。両者の瞳と、遅れて拳とハーケンが交わった。だが、未だザフィーラは落ちず。
ウェンディがAMFを張っているにも関わらず、守護たる獣は頑強であった。
「しぶといワンコっスね……!」
ライディングボードで波乗り続けながら、アルフと共に射撃を続けるが、直撃しているにも関わらず落ちる気配も見せず。
飛び出したフェイトがバルディッシュで斬撃を放つと、ザフィーラノ手が伸びて外套を掴み両者は絡み合ったまま落下していった。
「フェイト!」
アルフの声にもかまわず、二人は争い続ける。フェイトは、ザフィーラを地表に叩きつけ、
砲撃を放ってケリをつけようとする。暴虐の獣は尚も動きフェイトを殺傷設定の鋼の楔で貫こうとするが、
地より出でし鋼の楔が自らの体を貫かれた。
無論、非殺傷設定。一瞬の停滞の後、楔は次々とザフィーラを貫き拘束していった。クーパーが姿を見せた。
「…終わりだよ」
拘束するザフィーラから、闇の書を奪う2人が降りてきて、フェイトに闇の書を手渡す。
「平気?」
「大丈夫」
フェイトは淡々と、ページを確認する。当然だが、収集は完了していない事を確認すると、安堵のため息を落とす。
「戻ろうか。闇の書も、……八神さんの手元に戻さないと」
「…いいの?」
クーパーは訪ねる。フェイトは、頷いた。
「……答えは出てる。後は、決断をするだけだよ。
気持ちのいい話じゃないけど、そうしなきゃいけない時だってある。
それに、その引き金を引くのは、エスティマさんだもの」
それは他人任せ、と思ったがそうでもない。エスティマには力があり
そして何よりも、彼らを尊重したやり方でもあった。力任せにしていいのならば、
フェイトはエスティマもはやても拘束している。できるできないは、兎も角として。
答えは一つ。彼らの子の流産だ。そうしなければ、はやての命も危い。
話を解ってそうで解ってないウェンディは、ため息を落とした。
「厄介な話っすねぇ」
それに、答える者はいなかった。後日、クーパーとウェンディが闇の書を手にエスティマの元を訪れ、手渡した。
見るからに、憔悴した男の姿を見るのは、心苦しいクーパーだった。
「……言いたくはありませんが、決断はお早めに」
「……ああ」
それだけ言って、別れた。Sクラスを超え超越的な力を持つ魔導師だとしても心の問題ではこうも弱くなると思うと、
かくも悲しいの様相を見せ付けていた。ウェンディと並んで歩きながら、ため息を落とす。
「暗いっスねぇ」
「…好きな人とできた子供をおろさなきゃいけないんだ。
誰だって、苦しいよ」
現実と理想の乖離。
他人は容易だろう。
おろせばいいと。
「じゃあ、クリボーも?」
「…当然」
「私と子供ができても?」
「…とうぜ、」
途中で言葉を切って足を止めた。じっと見やる。
「…あのねウェンディ」
胡散臭そうに左目が見やれば、陽気に微笑えまれた。
「……そうなる未来も、あったって事っすよ。どうなんスか?」
ため息一つ。
「…それでも答えは変わらない。仮に子供ができたとしても、
その子が死んでも、ウェンディが死んでも、悲しむのは変わらない。
僕も、あの人と同じで、全てを割り切れるほど大人じゃない」
そういって、また早足に歩き出した。くっくと笑いながらウェンディは追いかける。
「優しいんスねぇ?」
「……………」
照れ隠しか、クーパーが足を止めることは無かった。
ウェンディはそれに続いた。二人も本局へと戻る。
「…………」
闇の書を前にしたエスティマは、解りながらも最後の踏ん切りをつけられずにいた。テーブルの上に闇の書があり、
それを前に思い悩む。この本を破壊すれば、直ぐにでもはやては助かる。だが子は死ぬ。
それを、……はやては望んではいないだろう。そして自身も贅沢を言えば、望んではいない。
このまま、何もしなければはやても死ぬ。子も死ぬ。
収集を完了させれば、恐らく暴走体が発動し、この星そのものが滅びるだろう。解っていながらも、無意味な問答が延々と続く。
席から立ち上がると、近くの棚にあった酒を一息に飲み下した。喉を焼く熱い感覚を覚える反面、一向に酔う気はしなかった。
「くそったれ……!」
何かに当たってどうにかなるなら、どうにかなってほしかった。これがクーパーならば、
恐らく子殺しという決断をするだろうが、八方美人な彼はそれをよしとする事ができなかった。
決断力、という面ではとことん指揮官に向いていない男である。
日頃、はやての傍にいて不眠も重なったエスティマは、眠気に襲われる。
仕方なしと布団に潜り込むとそのまま眠りの中に落ちていった。
この世界のスカリエッティ、そしてヴォルケンリッターも抑えられ、後はエスティマの決断が迫られる中新たなる決断が、
顔を覗かせてしまう。それはとても、寒い日の、事だった。
「……寒」
エスティマは布団這い出ると、白い吐息が漏れ出した。頭を掻きながら立ち上がると、
胃が空腹を訴えていた。何か作ろうと思った矢先テーブルの上に放置していた闇の書が無いことに気づいた。
「…………」
時が止まる。そして、彼は動き出した。足は一直線にはやてがいる部屋へと向かい、
戸が開かれた。そして、顔は顰められ歯が食いしばる。
「………………ッ」
はやての布団は空だった。となれば闇の書を持ち出したのははやてという事になる。
直ぐに踵を返そうとしたが、枕元に何かあることに気づき、近寄るとそれを拾い上げる。書置きだった。
" エスティマ君へ。ごめんな。
ずっと考えて、諦めようとも思ったけれど私にはエスティマとの子をどうしても、一人で死なせたくあらへんよ。"
「……ッ!」
胸のうちで激昂した。さっさとわかっていた答えを出せばよかった。
惨めな話だがこうなっては仕方がない。手は書置きを握り潰し打ち震えた。直ぐに端末を開きフェイトに連絡を取った。
つながるなり、打ち立てる。
「はやてが消えた、そっちで何か解ってることは無いか?」
唐突にそれをいわれたフェイトは、顔を顰めたが首を横に振る。
『特に何も。どういう事ですか、はやてさんが消えたっていうのは。』
「子供を殺すことを認めたくないんだと。くそ、どうしてこうなった!」
女という生き物に対して文句を言いたくなるエスティマだが、今はそうしている時でもない。
『こちらでも探索します。ああ、』
「どうした?」
『リィンさんをそちらにやります。私達といるより、貴方といたほうがよさそうなので』
「すまない、頼む」
戦闘があるとは思えないが、ユニゾンデバイスの存在は貴重だ。直ぐにリインが送られてきて、二人は捜索を開始する。
周囲の町を走って探すが、一行にはやての姿は見えない。
それに苛立ちを感じながらも、エスティマは自分がむしゃくしゃしていることに気づいた。
外は寒く、何度も白い吐息が姿を見せている。眉間に皺を寄せた。
「あの、うーと、えーと、こういう悩んでる時は、思い出の場所に行くです!」
ドラマや小説でありがちだった。だが、思い出も糞もないこの世界で一体何処に行くというのか。
「そんな場所……、」
無い、とエスティマは断言しようとするが、言葉を区切った。海鳴も、少なからずこの世界に
存在することは間違いない。行ってみる価値が無いわけではなかった。外気に反して、体は熱かった。
「海鳴か」
食いしばった歯と睨みに、リィンは頷く。
「行くです!」
我慢ならないとばかりに、バリアジャケットをまとうとユニゾンしてぶっ飛ばした。
ここぞという時は自分の意思を貫き通すために。エスティマ・スクライアは八神はやてを求めて突き進む。
そしてクーパーも似たようなあたりをつけていた。既にレンタルハウスがある街に赴いたフェイトとアルフとは異なり、
未だ本局にいた。
「なるみ?」
ウェンディは、首をかしげた。
「…そう、プレシア事件と前闇の書事件が場所。知ってるよね」
「まぁ……。なんとなくは」
転送魔法の用意をしながら、クーパーは頷いた。
「…人は死のうとした時、自分の足跡を辿りたくなる。理由は簡単、感傷に耽りたいからだよ」
「相変わらずシビアっスねぇ~……」
引き気味のウェンディを鼻息で一蹴する。
「…今回の件は、割と僕は蚊帳の外だから、こうやって俯瞰して言える。
もしも八神さんがウェンディで、僕がエスティマさんだったらこうはいかない。
気が動転して周囲に当り散らしてる。大人だよ、エスティマさんは」
「ふーん」
「兎に角、行こう。闇の書の発動はないと思うけど、保護できるならしなきゃ」
そうして、二人もエスティマ達に遅れて動き出す。本局から97管理外へと飛んでいった。
だが、誰よりも早くスタートダッシュを切っていたのは八神はやてだ。朝早くに闇の書を
携え家を出ると、転送で海鳴に赴いた。この世界は確かに彼女の世界でないにしろ、
自分の世界の海鳴と何もかもが同じだった。
かつて自分が住んでいた自宅は既に売り出されており申し訳ないと思いながらも、中へと入った。
当然、家具も無い。自分が使っていた部屋は寂しさに満ちていた。そっと、自分のお腹に手を添える。
「…………一人は、ようないな」
その呟きが誰かに聞かれることも無い。我が子を一人にすることも、はやては許容したくなかった。
エスティマには申し訳なく思うが、母親として、この子を見捨てられずにいる自分を許して欲しいと思った。
「(堪忍な、エスティマくん……)」
これも、一つの愛なのか。それとも女としての覚悟なのか。旧自宅を後にすると、ゆっくりと自分の足で町並みを眺めながら、
ある場所へと向かった。雪が降り始めていた。そして、皮肉にも、向かった先は海鳴を一望できる小高い丘であった。
それは"本当の"お話において、リインフォースが掻き消えた場でもある。当のはやてには思い出も何も無い場所であるが。
そこが、区切りとなる。持参していた闇の書を取り出すと、表紙をじっと眺めた。
「(エスティマくんとの始まりも、これやったんかな)」
魔法は、妙な導きだった。それの全てが悪いとは言わない。
だが、今、我が子の命を思えば、自分の命など大した価値も覚えられずにいる。これが、母としての強さか。
ゆっくりとページを開いていく。
既にヴォルケンリッターにより埋められているページを眺めめくりながら最終ページへと辿りつく。
「一人では、逝かせへんよ」
その呟きと共に、最後の蒐集を始める。無論、自分のリンカーコアを対象に。闇の書は次々とページを埋めていく。
大容量魔力保持者たるはやての魔力は、枯渇する前に蒐集を完了させてしまう。苦しみに顔を歪めながら、それに耐えた。
最後に一度だけ、愛した男に謝罪を挟んで。一筋の涙が、頬を打つ。
「(身勝手で、ごめん……っ)」
……………………
………………
…………
……
…
再び、海鳴に闇が迫る。